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エペソ3:20 ピリピ 3:13-14 Ⅰコリント9:26 「
序) ビジョンとは!
聖書の生きておられる、まことの神様は、私たちが願うところ、思うところの全てを越えて豊かに施すことができる方です。願うところ、想像できるところまででも素晴らしいですが、それを越えてです。日本長老教会・設立趣意書の結びにこのみことばが引用されています。私たちの祈りは「神様はどれくらいのことがお出来になるだろうか。」ではなく「私たちはどのぐらいまで願い、思い、期待しているだろうか」ということです。「神様に将来について願い求めるということだけでなく、むしろ神様が私たちの人生や海浜幕張めぐみ教会に何をなさろうとしておられるかということを知って、それを思う(想像する)こと」なのです。ヘブル11:1「信仰は望んでいる事がらを保証し、目に見えないものを確信させるものです。」ビジョンは「まだ存在していないものを見る能力」と定義することができます。主が再びおいでになる日まで、未来に向かって私たちと教会は進みます。その日まで私たちと教会は神様のご栄光をあらわすために、何を展望するかが大切です。来年は教会スタート10年目にはいります。スタートの際、大きなビジョンを立てて、それに従って、具体化を進めてきました。第一種教会設立をはたし、これからの5年を短期的にどのようなゴールに向かって歩みを進めてゆけばよいかを考える時期になりました。
そのために、今朝は聖書から、教会がビジョンを持つことについてお話をしたいとおもいます。
Ⅰ ビジョンを持つためのステップ
1 目が開かれることを願う祈り。Ⅱ列王6:8-18特に『すると彼は「恐れるな。私たちとともにいる者は、彼らとともにいる者よりも多いのだから。」と言った。そして、エリシャは祈って主に願った。「どうぞ、彼の目を開いて、見えるようにしてください。」主がその若い者の目を開かれたので、彼が見ると、なんと火の馬と戦車がエリシャを取り巻いて山に満ちていた。』わたしたちの五感が捕らえる現実だけでなく、神様にとって御国は現実です。マタイ16:19「何でもあなたが地上で解くなら、それは天でも解かれています。」と主イエスは言われました。御国の真理は絶対的な現実です。ビジョンのために祈ることは、現在と将来の事実と御国を仰ぎ見ることができる「望遠鏡」を求めることなのです。現在の現実しか見ない者たちが、将来と全てを貫いて存在している御国の現実を見せていただくための祈りです。別のことばで言えば霊的な視野の広がりを求める祈りです。神様があなたにもってもらいたいと願っておられる御国の現実を見る目を与えてくださいと祈るのです。
2 人々の必要とそれに応える機会をとらえること マタイ9:36-37『また、群衆を見て、羊飼いのない羊のように弱り果てて倒れている彼らをかわいそうに思われた。そのとき弟子たちに言われた。「収穫は多いが、働き手が少ない。」』主イエス様はさまよう失われた小羊のような群衆を見て、哀れみを覚え、その必要を満たすために「働き手を!」と言われたのです。失われた民を見て心を痛められた主イエスがビジョンをもって収穫は多いと判断され、働き人を収穫の主に求めなさいといわれた。ビジョンの豊かさは、周りにいる救われるべき人々の必要を満たそうとする、御霊に促された柔らかな心の人に与えられるのです。リーダーとして責任を主から託されている分野で、その周辺にいる人々の霊的な必要を満たそうとし、観察し、その人たちと話し、どのような必要をかかえているかを聞いてみるのです。神様に「わたしの霊の目を開いてくださり、傷ついている人々の必要を、わたしを通して満たしてください。」と祈りましょう
3 信仰と忍耐力(執拗さ)が必要 信仰が実現するために忍耐力(執拗さ)がいります。ヨシュアとイスラエルの民はエリコを前にして信仰に溢れていました。「征服するぞ!」主もまた簡単に城壁を崩すことができました。しかし、実際はそのようにことは運ばなかったのです。勝利まで七日間待ち、毎日一回ずつ町の周囲を廻り、最終日には七回廻るようにと言われました。他にもたくさん征服する町々があったのですが、神様は、ヨシュアと民たちに神の働きであることを深く教え、信仰に忍耐力をつけさせ、執拗さを身につけさせようとされたのです。アブラハムは神様の約束の実現に25年間待たされて、人間的な希望や可能性がなくなった100才になってからイサクを与えられました。ヤコブは夜中神の使いと相撲取り「わたしはあなたを去らせません。わたしを祝福してくださらなければ。」と執拗に迫りました。神様はビジョンをそう簡単に実現してくださらないかもしれません。それは何年も先になるかもしれません。それどころかあなたが召されて後のヨシュアがそれを実現するかも知れません。でも神は真実にあなたが御国のためにビジョンを信仰と執拗さをもって持つことを願っておられるのです。
4 ビジョン告白の必要
神様は私たちの贖いのみわざを永遠からご計画(永遠の聖定)になるとき、み父とみ子と聖霊様で分かち合われ、啓示によって公表し、実現のために創造と摂理の働きを分担され、実行なさいました。ビジョンは告白されなければなりません。要するに他の兄弟姉妹方と分かち合われなければならないのです。他の人々からの確認が必要なのです。宣教声明文とか、年度計画文書とか表明することで、分かち合います。ビジョンの所有者意識が分かち合った兄弟姉妹に生まれます。驚くほどの影響を与えるのです。また実行に際して行き詰まったときにも、単純に原点に戻ることができます。新約聖書の最も基本的な宣教のビジョンは、マタイ28:18-20です。その具体化として海浜幕張めぐみ教会は託された地域で自分の分を表明するのです。
5 自分自身を知ること
タイムラインの学びを通して、自分の一生涯を通じての神様の導きを確信することで与えられるビジョンは、より実現に向かいます。自分に神様が期待しておられる御国での究極的な貢献は何かをしることです。私が60才になったときに、新しい開拓伝道をして教会を建てあげる事を目指したのは自分のタイムラインの検討に基づいていたのです。私個人としては71才になり、後何年奉仕を続けられるか、どのような形態で続けられるかを祈り求め、教会の歩みと歩調を整えなければならないと考えています。
Ⅱ とりなしの祈りが大切です
ビジョンが実現するために「祈り」は不可欠です。祈りは人生最後の切り札なのではありません。私たちは自分のやり方で物事を押し進め、やがてそれらがうまく行かなくなってから、やっと神様に叫び声をあげます。しかしパウロは祈りについて異なった教えをしています。Ⅱコリント10:3-5「私たちは肉にあって歩んではいても、肉に従って戦ってはいません。私たちの戦いの武器は、肉の物ではなく、神の御前で、要塞をも破るほどに力のあるものです。私たちは、さまざまの思弁と、神の知識に逆らって立つあらゆる高ぶりを打ち砕き、すべてのはかりごとをとりこにしてキリストに服従させ」ました。私たちは実際に霊的な戦いのまただ中にいるのです。それで自分で祈るばかりでなく、宣教の働きが進むためには、とりなしの祈り手がどうしても必要です。祈りは戦いの準備でなく、戦いそのものなのです。教会の公式の祈祷会や、各集会での共同の祈り、自分に託されている奉仕についての熱い祈りは、神の栄光の現れるためのビジョンを推進します。
Ⅲ 海浜幕張めぐみ教会の共通のビジョンを作成するとき、まだ教会は、開設準備段階でした。私たち夫婦とクレイグ・コーバン宣教師夫婦で、この街に、どのような教会を建てあげるのかをいろいろと描いてみたわけです。段々と整えて、それが2001・5/27に教会が設立される時に公表された「海浜幕張めぐみ教会 ビジョン」です。
1 海浜幕張めぐみ教会は、聖書の神の栄光をあらわし、永遠に喜ぶために存在しています。教会員はこのビジョンを実現するために下記のことを優先します。
⑴ 礼拝 Worshipヨハネ4:23-24,Ⅰテサロニケ5:18 心からの礼拝と感謝を聖書の神にのみささげます。
⑵ 祈り Prayer ピリピ4:6 祈りによって神を信頼し、その答えを喜びます。
⑶ 弟子化 Discipleship エペソ4:7.11-12 神をさらに知るために、聖書の教えを学びます。また、神が与えてくださった賜物を発見し、育て、用います。
⑷ 交わりFellowship エペソ4:32-5:2
主にあって、互いに愛し、信頼し、ゆるし、仕えることによって一致を深め ます。
⑸ 伝道 Witness 使徒1:8,マタイ28:18-20 幕張新都心や美浜区、東関東、日本全体、全世界で私たちが会う人々に、言葉 と愛によりイエス・キリストの恵みの福音を伝えます。
⑹ 憐れみ Mercy イザヤ58:6-8 マタイ25:35-40
神の憐れみと恵みを傷つき、失望し、迷っている世にあらわします。
⑺ 変革 Transformation ローマ12:2 聖書の真理と神の愛と恵みによって、神を信じる人の生涯だけではなく、その周りの社会をも変革します。
⑻ 生み出す Reproduction Ⅱテモテ2:2,創世記13:14〜17 このようにして、さらに多くの教会を生み出して行きます。
2 このビジョンを自分たちのものとして共通の理解と祈りと責任を負うことは大切です。教会のビジョンを達成してゆくために、神様は教会に使徒、預言者、伝道者、教師、牧師、長老、執事たちを立てられ、聖徒たちを整える役目につかせておられます。それらの人々は神様にたいして結果責任を負うものです。しかし聖徒たちは、それぞれの賜物に応じて横のつながりを発揮して、チームワークを大切にして、結果を生み出す責任を負うのです。この教会は、これから、さらに長老、執事を増し加えて、次の5年間に向かって質も量も増し加えていただく段階になりました。
そのビジョンを達成するカギは「チームワーク」をどのように進めるかを知ることです。どのように進めるかの第一は明確な役割分担ということであります。聖徒の一人一人が自分の賜物は何か、それで何をすべきかを明確に認識していることです。役割分担をする時に重要なことは、「相互協力」といってもよいでしょう。
「チームワーク」をどのように進めるかの第二は相互協力の中で受容されたリーダーシップです。リーダーシップは協力の枠組みを規定し、範囲を規定します。チームには強力なリーダーシップが必要です。チームはボランティア(恵みベースの生き方のよる自発的意思を発揮すること)による組織で期待を上回る結果を出す特殊なグループです。グループは受容可能な結果を生み出します。チームは相乗効果(1プラス1が2以上になること)とも言えるものです。マネジメントには指示に従うことが必要です。期待以上のものを得るためには自発的に進んですることが必要です。チームは指示によってやらせるのではなく、リーダーシップによって自発的な参加を促し運営するものです。チームリーダーは役職ではなく、役割なのです。
「チームワーク」をどのように進めるかの第三はプランとその実行方法についての合意です。小会、執事方、各種委員会、セルリーダーの意識変化が必要です。信徒総会などは、それぞれのレベルでのプランニングと合意へのプロセスなのです。
「チームワーク」をどのように進めるかの第四は強固な人間関係です。
①人格と能力に対する信頼、②チームヘの貢献 に対する尊敬、③お互いの違いに対する受容、④相互理解、⑤礼節、⑥相互に責任を負う
という6つの要素が必要です。つまり、協力のための「環境作り」です。
「チームワーク」をどのように進めるかの最後のポイントは、優れたコミュニケーションということです。協力のための「手段」です。優れたコミュニケーションの重要なポイントは⓵明瞭で、⓶正直で、⓷タイムリーで、④正確なことです。
海浜幕張めぐみ教会がビジョンをともに再確認したとして、それを達成しようとすれば、単なるグループでなく、チームのレベルまで聖徒たちの自覚を高めて行くことが理想なのです。
結び)今日お配りする5年計画のためのアンケートは、皆様の祈りと普段の願い、将来への期待などの意識の集約となるために必要なのです。5年後にどのようなことを目指せるのか?を考え合い、話し合い、分かち合うために提出してくださる事をねがっています。リーダー研修会や、小会会議でまとめならが、新年度への準備を全うできれば感謝です。どのようにして神さまの栄光をあらわすことが出来てゆくか、短期ビジョンの成案と具体化をめざすことを願っています。聖霊様の助けと導きと知恵を求めてまいりましょう。