2010年8月1日、9月5日、10月3日
セルリーダー研修会
資料 A
「タイムラインと使命声明文」
(今は神の民として、あなたへの主のご期待)
【目 次】
主題聖句
Ⅰ 以前は神の民ではなかったのに
(過去のわたし)
Ⅱ 今は神の民として(現在のわたし)
Ⅲ 現在までのタイムライン
Ⅳ 現在までのタイムライン表作成
Ⅴ 神の国のために価値有る人生を歩む
(未来のわたし)
結 び
参考資料
2010年8月1日、9月5日、10月3日
セルリーダー研修会
資料 B
使命声明文 作成の手引き
2010年8月1日、9月5日、10月3日
セルリーダー研修会
資料 A
「タイムラインと使命声明文」
(今は神の民として、あなたへの主のご期待)
主題聖句
1 Ⅰペテロ2:9-10
2 ルカ22:31-34
3 使徒の働き 20:24
4 Ⅰテモテ4:7-8
Ⅰ 以前は神の民ではなかったのに(過去の自分)
1 私たちは生まれつきには闇の中にいました。暗闇の圧制(コロサイ1:13「神は、私たちを暗やみの圧制から救い出して、愛する御子のご支配の中に移してくださいました。」)の奴隷でした。空中の権をつかさどる君・悪魔の手の中におり(エペソ2:1-3「あなたがたは自分の罪過と罪との中に死んでいた者であって、そのころは、それらの罪の中にあってこの世の流れに従い、空中の権威を持つ支配者として今も不従順の子らの中に働いている霊に従って、歩んでいました。私たちもみな、かつては不従順の子らの中にあって、自分の肉の欲の中に生き、肉と心の望むままを行ない、ほかの人たちと同じように、生まれながら御怒りを受けるべき子らでした。」)
2 どのような暗闇の中にいましたか。
⑴ まことの神様について無知でした。
⑵ 金銭感覚の暗闇がありました。
⑶ 権力とその誤った追求と使用の暗闇がありました。
⑷ 自己中心、又不適当なプライド・堕落へのプライドの暗闇があります。
⑸ 性-禁じられた関係の暗闇があります。
⑹ 家族特に重要な事柄として配偶者との関係、両親との問題、子どもとの問題、兄弟 との問題が暗闇となることがあります。
⑺ 最後に、人生に対する横這い症候群という暗闇があります。これらは私たちに究極的な暗闇である、永遠の死と裁きをもたらしました。日常的な生への不安と、死への恐怖と漠然とした死後の裁きへの恐れが、私たちを取り込んでいました。「罪の支払う報酬は死である。」
3 私たちの以前は生活がたしかにこのようでありました。他方、創造主であり救い主である天のまことの生きておられる神様がなさったことがありました。
エペソ1:4-5、2:4-6、2:10
ウェストミンスター信仰告白で、これらの聖句が示していることを「神の永遠の聖定」 として告白しています。
Ⅱ 今は神の民として(現在のわたし)
1 Ⅰペテロ 2:9-10 どのような存在であるか!
この聖句は、私たちクリスチャン・すなわち教会の存在が神を起源としており、自然の領域に属する家族や国家と違って、超自然の領域に属していることを何よりもはっきりと示しています。
⑴ すべてのクリスチャンは「選ばれた種族である。」
⑵ すべてのクリスチャンは「キリストのしもべ・王なる祭司である。」
⑶ すべてのクリスチャンは「聖なる国民」を構成しています。
⑷ すべてのクリスチャンは「神の所有とされた民」です。
聖書の福音において救い主イエスを真心から信じた、すべての純粋なクリスチャンはこれら四つの尊厳を主イエスからいただいているのです。
2 クリスチャンの存在目的(使命)
⑴ それは、このすばらしいみわざを、わたしたちが宣べ伝えるためです。ここに、す べてのクリスチャン(教会)の存在理由がはっきりとしるされています。
⑵ 宣教のいのちが始まるところ
⑶ キリストは「あなたがたを、やみの中から、ご自分の驚くべき光の中に招いてく ださった方」として、あなた方の生活を今も変革する力を発揮し続けておられるのです。
⑷ 主イエス様が弟子達を集めて救い、導き、教え、すばらしいみわざに与らせ、それを宣べ伝えるようにと言われたとき、その意図された教会は聖霊により信仰に満ちていたのです。ヨハネ7:37-39
3 ルカ22:31-32
⑴ ここにわたしたちの現状があります。すくなくとも主イエスさまが認識しておられた使徒ペテロの現状があります。
⑵ 私たちが信仰の試練の時に罪に陥る原因は、おおよそ三通りあります。
①自分たちの内に残っている、罪の腐敗の優勢さのために罪を犯す。ローマ7:19-25。
②自分を保持する恵みの手段を怠ること-みことば・祈り・礼典をないがしろにすること。
③今日のみことばにあるようにサタンがしかけてくる誘惑です。
⑶ 主イエス様はペテロの信仰がなくならないようにと祈りました。ペテロの信仰は、なくなる危険性がありました。私たちはどうでしょうか。立ち直ったらといわれたのは、つまずく危険性もあったからです。事実ペテロはつまずきました。33節の答えは、ペテロの信仰が自分の力により頼む信仰であった証拠です。他の人のために親切や善意を示したペテロを見ることはほとんどないのです。自分の勢いで生きているのです。自負心や気負い、がんばりから解放されていないのです。信仰がないのではありません。ただ自分のための信仰なのです。気分や感情が信仰を支配しているのです。信仰が気分や感情を支配しなければ、とても他の人を力づけることなどできないのです。愛の行動を示すことはできないのです。それでも主イエスはペテロのこのような信仰を「あなたの信仰」といってくださったのです。
⑷ その上で、つきはなさず、あきらめず、取りなしの祈りというペテロへの愛の行動をなさいました。「あなたのために祈りました。」主イエスさまは今日もわたしたちに「あなたのためにいのりました」といって下さっているのです。
⑸ それは、私たちが「立ち直る」という明るい未来を見て下さっているからです。
⑹ ペテロのために神の力に期待された。
Ⅲ 現在までのタイムライン
1 ペテロにたいする主イエス様の愛の祈りが何を意味するかを学びました。若い私たち への主イエスさまのご期待が伝わってきます。それは少なくとも現在の私たちだけでなく、十分にためされ主の訓練を受けた後の将来の私たちへの明るいご期待です。栄光の主は、いわば二重焦点の視点をもってお働きになっておられる。遠くを見ると同時に近くを見る。全宇宙、地球世界大の視野を置く同時に、一人のクリスチャンの成長と完成、キリストの花嫁としての教会の成熟と完成を視野に置いておられる。
主のしもべであるクリスチャン、その中から地域教会に仕えるようにと召された牧師、長老、リーダー、信徒は、主イエス・キリストの二重焦点メガネで、自分たちの存在(品性に関わる)と働き(良き行いに関わる)について知り、導きを求め、ビジョンを与えられて歩むことが必要であります。
「どのような者になる」かについては勿論のこと、「こういうことをする」についても将来像を見ることが大切です。その上で、クリスチャン人生を全うするために、現在のスッテプは何か、どのようにあゆむかを祈り求め励まし合うのです。使徒パウロのように、わたしたちは地上生涯を「全う」するために、神からの自分の「召し」にふさわしく「歩み」つづけましょう。「召し」はクリスチャンとしての個人的成長と、主のみからだに仕える働きの両面にかかります。「歩み」は両面の経過となるのです。個人的成長は自己変革を必要とします。働きはクリスチャンとして神が「あなた」に期待しておられる役割、奉仕です。
「私を遣わした方のみこころを行い、そのみわざを成し遂げることが、私の食物です。」ヨハネ 4:34
2 思い巡らす(クリスチャン品性の形成・みこころの確認)
自分に関して、神がどのようなことをしておられるかの全体像を知ること。全知の神は、自分を召してどのような者にしようとしておられるかご存じです。更に召しの働きが何で、どのように訓練し用いるかもご存じです。だから召された者として、自分を遣わされた助け主に聞くことが、ふさわしく歩むために不可欠なのです。
クリスチャンとしてどのような者にならせようと、主はお働きかけくださっているか?
あなたは自分について霊的成長が必要な部分がなにであるかご存じですか?
いま、主はあなたの品性のどの部分をお取り扱いになっているか、ご存じですか?
歴史的に成長について、様々な視点から考えるべきこと。まとめると5つぐらいの視点があります。
イ 祈りの生活 時間の聖別 臨在の主を!
ピリピ4:6、7エペソ6:18、Ⅰテサロニケ5:16-18 マタイ14:23詩篇119:97
ロ 清潔の生活 罪に打ち勝つ 愛と哀れみを持って義の生活
Ⅰコリント11:13 ヘブル4:15-16 ヤコブ1:13-15
ハ 霊的に力づけられる生活 御霊の実を結ぶ 聖霊の力を経験して喜ぶ
Ⅰコリント14:11 エペソ4:11-13 Ⅰテモテ4:14
ガラテヤ5:22-23 Ⅰテサロニケ5:19-21
ニ 憐れみの心を持つ生涯 できる限り人に仕え正義を実行、犠牲を払う
ガラテヤ2:10、ルカ4:18-19、10:25-37 アモス2;7 マタイ12:18-21
ホ みことばの学び、あかし
Ⅰテモテ4:13 Ⅱテモテ3:15 申命記6:48 使徒17:11
コロサイ3:16 マタイ28:18-20
5つの領域について同時的に考えてみる必要があります。一部分だけの強調が歴史のある時期になされました。全体の強調が正しいのです。バランスよく追い求めることです。主イエスの生涯はどれもが大切にされました。キリストに似る者になるまで一つ一つ取り扱われて行きます。
神は一人の人をどのように成長させられるでしょうか?形にはめて1、2、3、4、というように育てるわけではありません。それよりも、その人の一つの点に注目して取り扱われるのです。更にまた違う点についてです。
その人に独自な順番を用いられるのです。一人一人の取り扱い方法が独自であって、その人の古い罪の人生を、神の子としての新しい人生に切り替える作業を、助け主聖霊によってされるのです。罪の性質があることに気がつくように特定の課題を取り扱われ、悔い改めて聖霊の清めに与り、聖霊の実を結ぶようにとはげまされます。神が取り扱われクリスチャンとして備えられる品性は、敬虔、謙遜、自制、聖さ、忠実、慎み、信仰と愛と忍耐における健全さなどなど様々です。
このようにして、神はモザイクのような仕方で育てられるのです。ですから神がその人に働かれる点や、面に注目して成長させていただくことが大切です。個人的成長と働きはこの点から連動しているのです。それで両面について助言、励ましがいるのです。自分に関わる神のご計画は何か、この時点で神は何をなさるつもりか、について思いめぐらすことが重要になります。
3 焦点を合わせ、成し遂げること
(あなたのために、主があらかじめ備えられた、よい行いをするために)
思いめぐらすことで遠くを見ることができ、近くを知ることができます。焦点の合った祈り、働き、奉仕生活を送るために、計画的な生活を送るのです。そのための必要な助け学びを積極的に受けることです。
エペソ2;10私たちはよい行いをするために、神の作品として作られました。しかもそのよい行いに歩むようにと、その行いおも「あらかじめ備えて」くださったのです。神は私たちがあらかじめ備えてくださったよい行いをするために、それを知らせようとされます。神の永遠のご計画は、救われた一人一人によって実行に移され実現して行くのです。聖書の中に、神がご計画を知らせるためにアダムやアブラハムやイサク、ヤコブ、ヨセフ、モーセたち聖徒にたいして、彼らが歩むべき将来をお知らせになり、そのように歩むことを求められました。預言者たちは神の最終のご計画を知らせることが仕事で、神の子たちはそれによって歩みを正したのです。イエス・キリスト様ははっきりとご自分の将来を知って達成するために積極的に進まれました。
私たちには神は知らせられないでしょうか?
どのようなよい行いをしてほしいか?
しかもいつしてほしいか?
永遠の神はすべてを知っておられます。全知全能の神です。私たちは時間の中に生きていますから、神は私たちの人生という時間の中で教えられるのです。時間の中で気付くようにされるのです。主イエス様は御霊が神の御心を知らせてくださると語られました。だから神が私たちのためにあらかじめ備えられたよい行いについて知る道があるのです。
4 聖書に登場する信仰の勇者たち、指導者たちで、神の定められたよい行いを全うした人々がいます。彼らはどのようにしてできたのでしょうか。
ヘブル13;7、8に奨励があります。彼らのことを思いだし、生活の結末をよくみて、その信仰になろうようにと。彼らはその使命を全うしたのです。特に神の言葉を語ったと言われています。彼らは自分たちに知らされた神の言葉を語ることが使命でした。それが彼らのするべき良い行いでした。彼らはその良い行いをしたのです。更に信仰の勇者たち、指導者たちのみことばの教えばかりでなく、その生活と死において示された信仰者の姿勢を見習う必要があるのです。主のためにどのように生き、どのように死ぬかを彼らは示しました。信仰を最後まで守り通した、その生き方を見習いなさい。
神の良い行いのうちに、終わりを全うした信仰生活を見習いなさい。真の意味で指導者は主イエス・キリストご自身です。永遠にいまして、変わりなく祭司のわざを実行しておられるのです。なぜならイエス・キリストは、きのうも、今日も何時までも同じだからです。彼らの中に働かれた主イエスは今日も変わりなく、
あなたの中に働かれるのです。神があなたを通してなにかすばらしい良い行いをさせてくださるのです。そのことを知るためにみことばを読み聞き従うことが求められています。
5 彼らはどのように神に聞いたのでしょうか?
聖書から分かる三つのことがあります。
イ 時間を割いて神に聞こうとすること。神の臨在のなかにとどまることです。個人的礼拝・共同の礼拝を持つこと。
ロ 神がどのように語られるかについて注意深く気付こうとすること。信仰の勇者たちのことを良く読むこと。学ぶこと。研究すること。みことばに耳を傾けること。優れた神のみこころを知る人々に指導を受けることです。
ハ 信仰を持って応答する事。示されたときに信仰を持って応答しなければならない。神は内的な確信をお与えになる。理解の上で正確を欠いても信仰を持って進なら、神は導きの途上で 修正してくださるのです。神の目的に添って歩み始めた聖徒たちを導き全うされるからです。
6 これらの前提の基に、私たちがよい行いに関する神の計画を知るように、神は内的な確信を与えられる。神はご計画を確信させてくださるために、聖書の指導者たちを4つの経験のタイプをお用いになった。
イ 神への敬虔を経験する。
神の臨在の中にいるとき、決して疑い得ないような経験において、将来が語られる。モーセが燃える柴の中から聞いた神の声。パウロがダマスコの途上で聞いた主のみ声。ガブリエルがマリヤを尋ねたこと。ヨセフの見た夢。ヨシュアに現れた主の使い。
ロ 間接的経験
ある人の行動によってあることが自分の身に起こる。ある特定の人に神が私のことを語り、その人が来て私に伝える。サムエルに神が示されてさうろ、ダビデを王様にたてた。ハンナが神と結んだ約束が幼少のサムエルに伝えられ、サムエルはききしたがった。バプテスマのヨハネは、父ザカリヤから自分の誕生のときの様子をきき成長して預言者としての道に歩んだ。
ハ 摂理的なもの
バルナバはキプロス生まれ育ちである。どうして生まれ育った地が大事なのか。バルナバはキプロスで多種類の言語、文化に接して様々なひとびとに触れていた。バルナバには神が大切に思っておられる品性があった。慰めの子と言われていた。アンテオケの教会がスタートしたとき、キプロスの島の人々がおおく関わっていた。使徒11:20。エルサレムから誰を送ろうか。キプロス出身のバルナバがいる。摂理的な主のお働きである。バルナバの人生の始まりから神は備えておられた。神は今日も同じようになさるのです。
ニ 神の祝福、ご好意、恵み
ヨセフ、ダニエル、この二人への周囲の人々が好意をよせた。神がその方と共にいるのが明らかで、その事実によって自分が最終的にどのように歩めばよいかが理解できる。神が共におられること、即ち、主の臨在があること。それを恵というのです。恵はすべての聖徒たちに良きおこないをさせます。聖霊の感化を受け、キリストの香りを放つ上で不可欠です。活ける神の臨在は忍耐をもたらし歩みを終わりまで全うさせるのです。
指導者たちのように、見事に終わりを全うするために、私たちは先ず神の作品であることを自覚し、その存在を召された召しにふさわしく整え、その上で自分に与えられた良い行いについての神のごけいかくを知りたいと願い、実行しなけれななりません。主イエス・キリストはいつまでも変わることがないから、そのようなクリスチャン生活を全うさせてくださるのです。
Ⅳ 現在までのタイムライン表作成
思いめぐらし、焦点をあわせるために有効なのは、自分の誕生から現在までの主イエス・キリストさまのお導きを詳しく表にして書いて見ることです。神があなたの人生を通してどのように導かれたか、導かれるか、ということを発見する。
主は、あなたの人生において救い主として、導き手として、完成者として働かれます。それは、
(a)出来事の過程における導きであり、特に信仰上の危機的な出来事を用いて建て上げられます。何をそれから学んだか、どの様な価値観を身につけたか、主にあるあかしの人生をどの様に歩んで来たかが分かります。
(b)時の変化による導きがあります。
(c)応答の変化主の導きにたいし、その人の信仰の応答がどの様であったか。
これら三つの状況をラインに表してみることでわかります。人生の一般的出来事、重要なときに与えられたみことば、洗礼、信仰告白式、卒業、就職、仕事、教会奉仕、信仰生活上の失敗、悔い改めた出来事、危機的な出来事、などなど。それによって、救い主の永遠の選びと、具体的な導きと、あなた個人への取り扱いと、特に品性への訓練と導きを確信することが出来ます。
主イエス・キリストは私たちを敬虔で、従順で、忠実な主のしもべにしようとされるのです。その上で、私たちにしてもらいたいとあらかじめ備えられた良い行いをするようにと導かれるのです。クリスチャンとして年をとることは、主イエス様が一番してもらいたいと願っておられることがらを確信して取り組める最上の時期を迎えることなのです。
1. タイムラインの変化
イ. 神はその人を摂理の働きによって救いに導き、クリスチャンとしての信仰の基礎が築かれる時期があります。未発達の人格が練られる。内なる性格が形作られる。潜在的な能力の発見。全時間献身の決意を促すことが起こる(召命)。
(タイムラインⅠの局面)
ロ. 信仰の基礎にたって訓練を受けいている成長の時期がある。聖霊による人格形成が進み、古い罪に死ぬことを経験させ、キリストに生きる人生への試し、訓練がある。基礎の時期に発見した能力・賜物におうじてそれを用いることが試され成長する。奉仕している分野を通じてその人のクリスチャンとしての価値観が成長する。品性と良き働きの統合が起こり、キリストにある自分を確信して行く。神との関係が深められる。
(タイムラインⅡの局面)
ハ. 顕著な信仰の成長が与えられ、他の人々に仕えることが広がる時期がある。拡大の時期、霊的に成熟し、働きを形成期 積極的に効果的に働きを進めるようになる。ともにおられる主から来る、その人の存在による霊的権威が成長し、信仰者としての人生が、最大限に発揮される時期である。
(タイムラインⅢの局面)
ニ. 究極的貢献の時期。それまでのクリスチャン人生の総合として、神が究極的にその人にしてもらいたいと願っておられる良い行いにと導かれ、全幅の信頼をもって疑うことなく走り抜く働き場へとおかれる。
(タイムラインⅣの局面)
2. あなたのタイムラインを作成してみましょう。
作成のための4つのステップ。
イ 3つの主なポイントを作りながら先ず水平線を引く。
Ⅰ Ⅱ Ⅲ
1939 49 58 1964 1980 1996 2010
20cm ほどの水平線を引く。最初と最後を縦の短い線で区切る。左端の縦線の下には自分の誕生年を書く。右端の縦線の下に現在の年を書く。そして、なかの適当なところに縦線を引くが、それはあなたが主イエス・キリストを信じた年、あるいわ洗礼を受けた年を書く。
ロ. 生まれた年の上にローマ数字のⅠを書きます。ここからが基礎の時期になります。ローマ数字Ⅱを二番目の縦線の上に書きます。ⅠとⅡの間に起こった事柄を思いめぐらし、年数をラインの上で割り振って、その出来事の年数を書き込みつつ、横線を下に引きます。キリスト教に触れた年、家族や友人がクリスチャンで影響を受けた事柄など。教会学校に通い始めた年、入信した年、他の人に仕え始めたとし、例えばCSの先生をした年、さまざまな奉仕があるが自分がしたとき、卒業、就職、転勤、移転、病気、入院、転職、教会転会、牧師の交代、献身の決意の年、およそ自分に関係する事柄を、出来る限り詳しく思いめぐらして、縦線、横線を引きながら書き込みます。
過去を振り返り、分析し、評価し、これまで成長してきた局面をみる。未来に向けて評価するために何らかの結論を導き出します。
ハ. 右端に縦線を引いて現在の年を一応書きⅢとします。
ⅡからⅢに向かって年月を追っておもいめぐらします。この間に起こった出来事や、奉仕の責任や、変化、それによって受けた影響など、日付とともに小さい縦線を入れて、その下に記入します。
みことばによる約束を神様からいただいたなら、その聖句を書 き込んでください。霊的な取り扱いを受けたこと。その結果、主に従ったか、失敗したか。悔い改めたか、何を学んだか。結婚、就職、子供が生まれた年、変化があった場合その理由。などをタイムラインの下に書き込む。
この時期は神との関係が深められ、将来あらかじめ備えられた良い行いを実行するために、成長と訓練と働きのはじまりを探ることがある。神にある人生を前向きの姿勢で取り組むようにと視点を転換することが求められ、それが起こる。だいたい10年間ぐらいこの時期がかかっている。
ニ. 現在の信仰年齢が、すでにⅢを過ぎていると判断した場合は、右端はⅣになります。導きの目安はだいたい以下のようです。フルタイムの奉仕者の場合は、20-20 才はⅡの局面を迎 えつつあります。30-40 才の場合はⅢの局面を体験と言えます。40-50 才の方はⅢを終了してⅣの局面を経験中でしよう。もちろん絶対的なことでなく、個人個人によって区分した局面は動きますし、変わりうるのです。タイムラインは、あくまで も自分自身のクリスチャンとしての人生に、神がどの様にお取り扱いをしてくださっており、それに自分がどの様に応答しているかをみる助けになる道具なのです。
主イエス・キリストを信じることと、従うことがクリスチャンの人生です。その両面について、神のお取り扱いと自分の応答を書き出してタイムラインとして思いめぐらし、良い行いへと焦点を合わせることは、神の栄光を現し永遠に神を喜ぶ人生にふさわしいと思います。
タイムライン 記入 例表 別紙
Ⅴ 神の国のため価値ある人生を歩む(未来のわたし)
1 使徒の働き 20:24 、Ⅰテモテ4:7-8
私たちの人生の主・イエス・キリスト様が、私たちにさせたいと願っておられ、あらかじめ定められている良きわざは、神の国建設のために、あなたが発見し、着くべき任務です。それを発見して、成し遂げ、価値有る人生を全うするために、パウロは生涯に渡って自分自身を注意深く訓練しました。(Ⅰコリント9:24、Ⅱテモテ4:7-8)タイムラインの作成をとおして、あなたに関わる主のご計画を霊的に洞察し、どのような任務に就かせようと導いておられるかを祈ることにより、あなたの価値有る人生を、これから展開させていただくことができるのです。
私たちは他の信仰者の生涯から何かを学ぶことができます。ヘブル13:7-8
他の人々の価値ある生涯をまなぶことは、今を生きる私たちの生涯に影響をおよぼします。主イエスは今も生きていて、彼らを導かれたと同様にわたしたちをも導き価値ある生涯を全うさせて下さるからです。
神のみことばを私たちに話した指導者達は、私たちに自分の生涯の終わりを見据えて、今日を生きるようにとうながします。また彼らが残した神の国のための究極的貢献が何であったかを教えてくれます。そして私たちは将来に向かって、どのような貢献を目指して行くのかの焦点を絞ることを勧めます。
2 宗教改革者たちが残してくれた貢献は、今日の私たちを支えています。今日の私たちはどのような貢献を神の国のために残すのでしょうか。価値ある生涯を送るために、ある宣教学者が、この課題に8年間取り組んだ結果を、わたしに講義してくれましたので、それを紹介しましょう。
分 類 二次的な分類 主な人物
A 品性 l 聖い生潅 ハドソン・テイラー (聖徒) ジム・・エリオット
解 説 模範的な人生を生きた人。聖人または他の人が見習う模範として考えられる人。その人は神様との非常に親しい関係があった人 と見なされる。御霊の実が実った人。並外れた神への熱心な誠意がある。その人の業績の要点は神との縦の関係においけるものである
2模範的な働き スンタンレー・ジョーン
解 説 重要なまたとない働きの模範を示す人。働き見習うに値すると考えられる働きの模範がその人の究極的な貢献である。
B直接的 1個人的( 助言者)R・マクルキンA.G.ホッジ F.アルホン D.トロットマン
解 説 個人に対して強い影響を及ぼす人。個人的なレベルで恵みを施す人。彼らは良き助言者、弟子づくりの指導者と見なされ従う人達と親密な関係を持っている。個人を成長させることに時間を費やす。影響力が強く、広範囲である。養成された 人はその人の究極的な貢献である。
2公的(公的な雄弁家)D.ムーデイー C.H.スポルジュン W.W.ハリス D,T.ニール
解 説 公衆や多くの人の前で宣教すると見なされる人。それは大衆向けの働きであり 多くの従う人々に動機づけを与える、影響力の深さはさほどないかもしれない が、その範囲は広い。人々の生活が変えられることがその人たちの遺産である。
C 触媒的働き 1設立(先駆者)R.ジェッフリー V.アザリヤD.リビングストンF.ルーバック
解 説 何か新しい構造や制度、新しい教会やな教団や組織、もしくは特別な必要のためにだれもがしたことも見たこともない働きを始めたり、何か新しい方法を示す人 何か創くられたものや行われたことがその人の遺産である。
2矯正(改革者)マザー・テレサ C.アンドリューW.パットンアレキサンダー
解 説 誤りを正すことを願う 社会や教会 クリスチャン団体における問題を見て変革を起こそうとする。ある人々は変革を置こう層との思いよりも必要を覚えている人々へのあわれみの心から行動する。その働きを受けた人々や変化した状況がその人の遺産である。
3創造 P.ブリス チャールス ウエスレー E.ヒュウェッテ
解 説 創造性のある人で、キリスト教界にいろいろな新しいものを取り入れる人。芸術、新しい音楽、文献、または他の形の新しい者であったりする。このような遺産を残す人はたいてい生まれながらの才能が与えられている。その芸術的産物ー賛美歌、新しい文献、詩、絵画、芝居などがその人の貢献である。
D.組繊 組籍的な安定(安定者)S.ミルズ B.へンドリックス H.ペン
解 説 組織を建て上げ、それを安定させ、それが存続し、効果的なものとなるように務める人.しっかりとした組織や継続されて用いられる制度がその人の貢献である
E.概念 1探求 (研究者)W.カーレイ H.クリーマー P.チヤールズ
解 説 ある状況を判断し、それを理解しようと勧め、そのために枠組みを発見する人。この枠組みとはたいてい教会全体を助けるものとなる。その人の研究はその時代特あのものであったり、時間に取られずに幅広く用いられたりする。概念化することがその人の貢献である。
2文書による伝道 (執筆者) J.バンヤン W.シュミット S.ネイル
解 説 文書を通してキリスト教界にたいしてその時代において、あるいは時代を超えて大きな影響を与える人.時には一冊の本、一枚のトラクト、一回のメッセージあるいは一つの記事の影響力が大きく、それだけで究極的な貢献を残す人もいる。その人の貢献は書き残した文書である。
3宣伝 (推進者) J.モット R.スピアー A.J.ゴードン
解 説 ある観念を最初から考え出したかどうかはともかく、その概念をキリスト教界に広く伝えた人。その人の貢献は<クリスチャンによって、ある概念が広く受け入れられ用いられることである。
結び)今は「召された聖徒として」として、私たちのすべてを知っておられる創造主・救い主・導き手・完成者であるお方は、私たちに期待しておられます。お一人一人についての永遠のお計らいがあります。もちろんゴールがあります。そこに至るための人生が備えられています。そしてみ心を知り、従おうとするなら、必ず、地上の教会でのあなたの究極的な貢献へとお導きになり、神様の側からの視点をえて喜びと感謝をもって天の国に入れていただくことでしょう。
何歳で主イエス様を信じたかということよりも、今、どのように主をお喜ばせしたいと願っているか、自分も主を喜んでいるかが、重要です。年を取っているから何もできないのでなく、聖徒としての模範への道があり、祈りとみことばの約束の成就を、後から信じ従う兄弟姉妹に例証する歩みがあります。
若い兄弟姉妹は、今、ご自分の主にある人格的品性が練り鍛えられている最中であり、御国の民として、どのような者になるのか、とともに、どのような事柄をするのかに向かって備えられている日々であることを覚えて、価値ある生涯にチャレンジしていただきたいと願います。祈りましょう。
クリスチャン人生(存在と働き)形成の特徴
Ⅰ 始まり 基礎期
性格形成 基本的枠組み 神の摂理のみ手
Ⅱ 初期の働き(約10年間)
神にあるの品性を身につける
(応答がうまく行くときも否定的なこともある。
純潔・誠実・服従・正直)
召しに応じて働く
リーダーシップの形成
働きに基本的な技能を身につける
賜物、才能の確認
人間関係のレッスン
権威のレッスン
Ⅲ 中期の働き(約10〜18年間)
信仰の成熟 深いみむねに入れられる経験
賜物の成熟 宣教の理念が明確に
優先順位決定
Ⅳ 全うの段階(約18年間〜召天まで)
円熟期 神はその人の究極的目的を教えられる
最大限の貢献
焦点の定まった働きに入る
価値ある人生だったと神の視点から見ることを願う
2010年8月1日、9月5日、10月3日
セルリーダー研修会
資料 B
使命声明文 作成の手引き
「使命声明文」
主イエスにある人生の確認をタイムラインを作成することで行ったならば、それを自分の生涯の使命として表現(「使命声明文」といいます)することは、これからの歩みのために益となります。
「主イエスにある人生の確認」に向かうための基本的概念表
基本的な人生経験や奉仕の経験により
⑴ 「生涯の目的」
⑵ 「独自な方法」
⑶ 「主要や役割」
⑷ 「最終貢献」
の兆候が現れる。
試験的に「使命声明文」の下書きをする
⑴ 「生涯の目的」の段落を書く
⑵ 以下の段落に体得した奉仕のこつを生かすために「独自な方法」につ
いて書く
⑶ 生涯の目的や主要な役割を達成するための「主要や役割」について書く
⑷ 次の世代のクリスチャンにどのような信仰の遺産を残したいかを「最終貢献」として表現し、それに向かって残された人生を歩むために優先順位を考える。そうすることで自分の主にある生涯の長期的な指針が与えられる
20-30代 献身 召命 品性 生涯の目的の兆候
30-40代 生涯の目的 独自の方法
40-50代 生涯の目的 主要な役割 独自な方法
50-60代 生涯の目的 主要な役割 独自の方法
最終的貢献 優先順位が明確になる
60代以上 最終的貢献 自分の存在と行動について
満足感のある人生をもたらす。
A 自分自身と神の御心を知るための、散漫で手探りの活動
B みこころを行い、あるべき姿に近づいていくため、
活動の焦点が絞られていく
今後数年間に向けて、使命声明文の試験的な草稿が書かれ
自分特有のアイデアがいくつかの段落の中に描かれる。
年齢層により、散漫か、焦点が絞られているかは異なる。
最終的には、長期目標を立てることができる。
そしてさらに焦点の合った人生に向かうことができる
「使命声明文」作成の手引き
序 「終わりを念頭に入れて始めること。」主イエスにある私たちの人生が、迷いながらではなく、御心に適った、焦点のあった生涯でありたいと願うなら、終わりを念頭に入れて始めるというこの原則は重要です。
私たちの持つ主イエスにある人生の基本的な価値観や過去の霊的成長過程、「焦点を合わせる要因」を分析することにより、「使命声明文」を明らかにすることができます。
文書化された考えは、是認することも、修正することも、必要なら破棄することもできます。最終的には、この「使命声明文」により、私たちの人生について、はっきりとした方向性のある選択をしていくことができます。
定義 「使命声明文」とは、いくつかの段落からなる1頁の文書であり、基本的に各自の生涯の目標を記した物です。その内容は「焦点を合わせる要因」すなわち
⑴「生涯の目的」
⑵「独自な方法」
⑶「主要や役割」
⑷「最終貢献」、
とこれらの今後の目標から成り立っています。また自分の存在や行動をこれらとどのように調和させ、完成させて行くかについて記述します。
注「生涯の目的」が、通常は殆どの人にとって主要な「焦点を合わせる要因」です。普通「使命声明文」の最初の段落は「生涯の目的」を書くことになります。
注 自分の存在に関する文書は、内面的な品性や、満足感についての成長目標を記します。これらは私たちの活動理由や、ある程度の活動内容を支える基盤となります。
「生涯の目的」はおそらく、私たちの活動時機とも関わってくる事でしょう。行動に関する文書は「生涯の目的」や「最終貢献」が何かがわかったところから、まとめることができます。これらの殆どは私たちの活動内容と関係しています。
注 「独自の方法」とは、「生涯の目的」や「最終貢献」が達成されるための主な手段のことです。これらは私たちの活動方法、どのような手段を用いて奉仕の務めを果たし向上して行くかと関連しています。
注 「主要な役割」が明らかになると、私たちは現在の自分の役割を調整しない限り、「独自の方法」を用いたり、「生涯の目的」を達成したりできないことに気付くかもしれません。
注 「最終的貢献」は、私たちが自分の生涯を通じて何を達成したいのか、範囲を定めることに役立ちます。これは「目的」と「手段」とに関わっています。
注 「焦点を合わせる要因」や自分の存在・行動について、ただ思いめぐらすだけでなく、実際にいくつかの段落に書き記すことにより、その人に相応しく自分でも満足を感じる独自の文章ができあがります。基本的に大切なのは、焦点のあった人生を積極的にかつ慎重に送っていく上で「使命声明文」が役に立つかどうかです。もし役に立つなら、よい文章です。そうでない場合は書き直してください。
注 「使命声明文」は定期的な改訂が必要です。核になる部分は殆ど変わらないでしょうが、「焦点を合わせる要因」が生涯を通じて明らかになるに連れて文章の内容は明確になっていきます。
注 「使命声明文」は、最初はごく大まかに書いてみてください。たとえ出来がよくなくても、何も無いよりは良いからです。霊的成長とともに、修正が入り、さらに具体的かつ有益になることを期待しましょう。この「使命声明文」は積極的な意志決定のための手段となります。奉仕年数が未だ少ない内は手探りでしか書けないかもしれません。まだ「焦点を合わせる要因」がよくわからないからです。さらに経験を積んで行けば焦点が定まって行くでしょう。ある方向について道が閉ざされれば、「焦点を合わせる要因」が明確になるとともに、自分の働きに関して境界線がしだいにあきらかになります。ですから恐れずにいろいろなことに挑戦してみてください。人生が終盤に近づくに連れて「使命声明文」をふるいとして、奉仕分野を選択し「はい、お引き受けします」または「いえ、ご遠慮します」といい分けることをお薦めします。