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2010年12月19日 ルカの福音書 2:8~20「平和の君」

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2010年12月19日 ルカの福音書 2:8~20「平和の君」

序文)「マリヤは、これらすべてのことを心に納めて、思いめぐらしていた。」私たちがクリスマスの主要な出来事を、ルカの福音書によってしることができますが、それは何よりも、イエス様の母上マリヤが、出来事のすべてを心の納めて思いめぐらしてくださったからです。神様への感謝を込めて大切に覚えて納めてくださったので、後になって福音書の記者達が書き残すことができたのでした。さて今年の私たちのクリスマスの出来事はどのように心に納められていくでしょうか。

Ⅰ 生まれた子供が救い主であるとどうして信じられたのか。

1 マリヤが、生まれたてのみどり子を飼い葉桶に寝かせて、何を思っていたでしょう。彼女が天使から受けたメッセージはこうでした。男の子を産む。その子にイエスと名付ける。いと高き方(神)の子と呼ばれる。ダビデの王位を継ぐ.とこしえにヤコブの家を治める。その国は終ることはない。このようにいわれた子供は、どのように生まれてくるだろうかと、考えていた夫婦にとって、いざ生まれてくると、みどり子は、飼い葉桶に寝かせなければならない状況でした。その子供が、救い主でダビデの王位を継ぐと信じるためには、相当の説得が必要でした。神様が用意された説得材料は?証明は?あかしは?何でしょう。

それは 羊飼いの訪問とあかしでした。

マリヤがイエス様誕生の夜におこったことで心に納めていたことは、突然の羊飼いたちの訪問と彼らがしたあかしの数々でした。

2 あかしの第一 救い主誕生が出現した天使たちによって知らされたこと。その様子は8〜9節に記録されています。彼らがベツレヘムの野原で夜に羊の番をしていたときに、突然主の栄光が彼らを照らし、主の使いがあらわれたのでした。大変なおどろきでした。イエス様の誕生の約束がマリヤに伝えられたのは天使ガブリエルが現れてでした。彼女はそのとき怖がったのでした。同じことがマリヤと羊飼いたちにおこりました。

3 御使いが伝えたメッセージがありました。

10〜12節 それは民全体への喜びのメッセージでした。ダビデの町で救い主がお生まれになった。平和の君だというのです。この方が主キリスト(メシア)です.神がすべての民に例外なしに与えようと大きな喜びを賜りました。人間が作り出す一時的喜びではなくて、神からくる永遠の喜びです。救い主イエスに土台がある喜びです。その証拠となるしるしは「飼い葉桶に寝ておられるみどりご」というのです。これはマリヤにとって決定打でした。一番それらしくない状態をみて、本当にこの子供がダビデの王位を継ぐ?と疑えるような中で、「飼い葉桶に寝かせてあること」がしるしだ。証拠だというのです。何という符号でしょうか。ぴったりそのものでした。マリヤの大安心!

 

Ⅱ 天使たちは喜びのメッセージを伝えた後に、多くの天の軍勢が現れて大讃美を歌いました。

「いと高き所に、栄光が、神にあるように。地の上に平和が、御心にかなう人々にあるように。」

喜びのメッセージを語ると自然と喜びの讃美が心にあふれます。神があなたに喜びを与えられたときに、あなたは自然に讃美を口ずさんだことでしょう。

神に天で仕えている天使たちは、救い主の地上への誕生の目的を知っていました。それでこの出来事をどれほど待ち望んでいたことでしょう.それがついに実行に移されたのです。栄光神にあるように。讃美をうたい、その目的が実施されたときに、「地上には御心にかなう人々に平和があるように」と歌いました。平和の君の誕生を彼ら天使たちは知っていました。

それはイエス様が生まれるBC740年まえに、預言者イザヤをとおしてすでに知らされていました.「ひとりのみどりごが私たちのために生まれる。ひとりの男の子が、私たちに与えられる。主権はその肩にあり、その名は不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君」と呼ばれる。その主権は増し加わり、その平和は限りなく、ダビデの王座に着いて、その王国を治め、さばきと正義によってこれを堅く立て、これをささえる。」(イザヤ9:6)メシヤはダビデの王座に着く。平和の君はイザヤ11章にはいると6〜9節でその統治によってもたらす絶対的平和の様子が預言されている。それは先ず、調和である。「狼は子羊とともに宿り、豹は子やぎをともに伏し、若獅子と肥えた家畜がともにいて、」通常は一つが他の餌食となる。しかしメシヤのもたらす平和はそれが起こらない。被造世界に平和が回復する。肉食獣が草食獣に転換する。神が創造された創世記一章の世界はすべてが草食獣の世界であった。しかし、人が罪を犯し被造世界にもその影響が及んだ。メシアの救いのみわざは人間のゆるしと神の子としての新生だけではなく、完成の日には被造世界の秩序の完全な回復、さらには更新がおこる。キリストはすべて彼に敵対する者たちを足の下に踏みつけて平和をお与えになる。

次に、平和に君は、安全をもたらす。主は偉大な羊飼いである。羊たちの安全のために互いにかみ合ったり、滅ぼしたり、敵が起こって妨害を加えたりすることを許されない。人々は、悪から救出され、また悪への恐れからも解放される。「主を知る事が海をおおう水のように地を満たすからである。」(9節)主を恐れることの喜びと,主のさばき,統治への信頼と賛美が全地に満ちあふれている。

 

ですから、いよいよ、救い主はこの地上で、みこころにかなう人々に平和を与えるために来られたのでした。「みこころにかなう」(新改訳、口語訳)「主の喜びたもう人に」(文語訳)という原語(ユードキアス)は、イエス様が成長して、公の生涯に入られたときに、ヨルダン川でバプテスマのヨハネから洗礼を受けられました.そのとき天から声がして「これは私の愛する子。わたしの心にかなう者」(口語訳)「あなたは、わたしの愛する子。わたしはあなたを喜ぶ」(新改訳)「我なんじを喜ぶ」(文語訳)と同じ言葉です。「みこころにかなう」お方はイエス様です。イエス様だけが完全に天の父の御心を成し遂げられたおかたです。そして「父のみこころは、子を見て信じる者が、ことごとく永遠のいのちを得ること」ですから、イエス様を信じた人々は、このみこころにかなう人々なのです。

イエス様を信じた人々には平和が与えられます。「神は御旨によって御子のうちにすべての満ち満ちた徳を宿らせ、そして、その十字架の血によって平和をつくり、万物すなわち地にあるもの天にあるものを、ことごとく彼によってご自分と和解させてくださったのである。」(コロサイ1:19〜20)神は神の平和をわたしたちに与えるためにみ子ご自身を与えてくださったのです。あらゆる問題の源である罪の戦いを取り除き平和を与えるためにです。

現代社会に必要な事柄は「神の知恵と正義と公正による平和」です。現代社会の混乱、政治、経済、文化、宗教すべての分野におよんでいる混乱に対して、最終的に答える事がおできになる主イエス様がここにいる。この方は見るところ、聞くところによってではなく、事柄の本質を捕らえて解決できる方、その力を持っている方である。

アッシリア、バビロン、ギリシャ、ローマの大帝国は既になく、世界に覇権を争う国々もメシヤが歴史の完成をもたらせるときには、無いものとなる。このお方が再び世界に降臨されるときは、平和の完成形をみる。神の国の完成をみる。

結び)メシアの誕生を祝う天使の大賛美、羊飼いたちの喜び、そのあかし、それを聞いた。その上で、私たちは平和の君の主の再臨の希望をもっている。素晴らしい平和の君からいただいた神との平和をしっかりと心に抱いて2011年へと歩みをすすめ、最終的な救いの完成を祈りつづけましょう

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